今日は小郡市にあります永利園芸さんをお訪ねしました。福岡花商協同組合,青年部主催の「研修視察会」で大勢で訪れたのにもかかわらず園主の永利茂信さん、奥さま、ご子息、
農場で働いておられるスタッフのみなさんが暖かく迎えていただきました。午前中に長崎県の諌干ドリームで菊の視察を終えて、午後からの訪問です。
今、出荷されているのはグラマトフィラム、ガーデニング蘭のデンファレが主力です。
かつて、シンビジュームを主力商品として生産、出荷されていましたが、最近はシフトを
変えられてシンビジュームは10,000鉢くらいに減らされているそうです。
本来大型のグラマトフィラムですが、永利園芸さんでは小型のグラマトフィラムに
力を入れられています。その名も【ミディグラマト・スイート】、どこにでも飾りやすいようにとのことだそうです。
なるほど、玄関先やテーブル上でもピッタリのサイズです。
その理由をお聞きすると、
▓ 大型グラマトに比べると飾る場所が増える。
▓ ここ数年、大型は市場価格が低下しているが、小型グラマトは価格が安定している上に
大型と比較しても遜色ない価格で取引されている。
そのスタイルというと、アーチ状の曲げられたもの、ハート型、ダブルハート型、うず潮、
寄せ植えなどバリエーションも豊富です。
今、力を入れられている商品にガーデニング蘭として出荷されているデンファレがあります。
オーストラリア産の原種【スーパー・ビエンス】に【デンファレ】と交配させたものだそうです。
もともと育種には気が遠くなるような時間と労力を必要とするうえ、確実に新品種といえるものが
世に出せるとは限らないものですが、永利園芸さんでは数品種のデンファレを開発されています。
その特徴は?
▓ 周年の利用が可能で開花が楽であること。
▓ 冬場でも低温の管理で充分に開花させることができる。
しかも、普通デンファレは1本のバルブに開花させると、そのバルブから次に開花させることは
できないものですが、永利園芸さんのデンファレは、1本のバルブから3年くらい開花するそうです。
しかも、1本ではなく2〜3本の花が出てきます。
実際に温室を拝見しましたが、どの株も充実度はバツグンで、一目見るだけで株の元気な度合いが
わかりました。
ただし、永利園芸さんが現在に至るまでには御苦労もたくさんあったといいます。
温室の蘭に与える水は宝満川からの水を使用されています。この地域の地下水には
ナトリウムが多く含まれているそうで、ナトリウムは蘭に悪影響を与えるそうです。
育種については、うまくいって製品化まで約7年の年月を必要とすること、などなど。
現在、永利園芸さんでは、育種、栽培、製品化、出荷などを奥さま、ご子息、パートさんなど
約10名ほどで運営されています。お訪ねしたときは、農業研修でフィリピン女性が4名ほど
働いておられました。
| 永利園芸の生産品目と出荷状況 | ||
|---|---|---|
| 生産品目 | 開花時期と出荷状況 | |
| オブリザタム | 開花時期 | 10月〜翌年1月 | 出荷時 | 陶器鉢、バスケット入り |
| 天使のスリッパ (パフィオペディラム) |
開花時期 | 12月〜翌年3月 | 出荷時 | 1本立ち、2本立ち、3本立ち、 |
| サルコキラス | 開花時期 | 2月〜3月 | 出荷時 | 2本〜4本立ち |
| シンビジューム | 開花時期 | 11月〜翌年1月 | 栽培品種 | ピンクペルペチュエル(アーチ),プリンセスマサコ(アーチ),福娘(アーチ),ディープインパクト(アーチ) |
| グラマトフィラム | 開花時期 | 5月〜8月 | 出荷時 | 3本立ち、5本立ち | 出荷形状 | ハート型,Wハート型,トリプルハート型,うず潮,阿波おどり |
| トゥインクル | 開花時期 | 9月〜翌年1月 | 出荷時 | 陶器鉢、バスケット入り | 栽培品種 | グリーン,レッド,ピンク,クリーム |
| キンギアナム (Dendrobium kingianum) |
開花時期 | 1月〜2月 | 栽培品種 | オレンジデイズ,レッドスプラッシュ,その他オリジナル |